引っ越しの時、自分で購入したエアコンを残して退居するのはもったいないですよね。
エアコンを新居に移設して使いたい!
そんな時に必要な工事の内容と手順とは?注意点も併せてご紹介します!
エアコンの移設手順と取外し工事の内容は?
エアコンの移設には取外しと取付け工事が必要ですが、具体的にどのような工事をするのでしょうか?必要な工事内容を解説します。まず、取外し工事の流れを見てみましょう。
1.ポンプダウン作業
2.室内機と室外機の取外し
3.配管・配線などの取外し
4.配管穴のパテ埋め
この4つの工程を行いエアコンを取外します。では、詳しい作業内容を見てみましょう。
1.ポンプダウン作業
ポンプダウン…聞きなれない言葉ですが、一言で言うと「冷媒ガスの回収作業」のことです。冷媒ガスは、エアコンで冷房や暖房機能を使う時に必要不可欠なガスです。
室内機(エアコン本体)と室外機の間で熱を移動させ、室内の温度調節をする役割があります。
冷媒ガスは室内機と室外機をつなぐパイプ内を通るので、そのままパイプを外すと冷媒ガスが大気中に出ていってしまいます。
冷媒ガスがなくなるとエアコンが効かなくなってしまうので、漏れを防ぐために冷媒ガスを室外機に閉じ込めておきます。
この作業が「ポンプダウン作業」です。エアコン取外し時に一番重要と言える作業ですね。
2.室内機と室外機の取り外し
ポンプダウン作業が終わったら、いよいよ取外しの作業に移ります。配線を切断処理した後、室内機と室外機を取外します。
室内機を外すと出てくる据え付き板も、移設する際に必要なので一緒に取外します。
3.配管・配線などの取り外し
使っていた配管パイプやドレンホース、配線類を取外します。劣化していなければ移設時に再利用することも可能です。
4.配管穴のパテ埋め
本体や配管などすべてを撤去すると、配管の通っていた穴が出てきます。穴をパテ埋めして塞げば、取外し作業は完了です。
新居へエアコンを設置!取付け工事の作業内容
取付け工事の主な流れは、取外し時の逆パターンになります。1.壁の穴あけ
2.配管・配線などの取付け
3.室外機と室内機の取付け
4.真空引き
この4つの工程で取付けますが、最後に真空引きという重要な作業があります。
1.壁の穴あけ
取付け位置に穴がない場合、まず壁に穴を開けて配管を通せるようにします。2.配管・配線などの取り付け
次に、配管パイプやドレンホース、配線類を取付けます。取付けが完了したら、テープで巻いて仕上げます。3.室外機と室内機の取り付け
配管類の取付けが終わったら、室外機と室内機を設置します。4.真空引き
最後に、真空引きという作業をします。真空引きを簡単に説明しますと、冷媒の配管パイプから空気や水分などの不純物を抜いて、パイプ内を真空状態にする作業です。
真空引きをしないとエアコンの効きが悪くなってしまうだけでなく、最悪の場合故障してしまうこともあるため、とても重要な作業ですね。
しっかり確認!エアコン移設時に注意したい4つのポイント

エアコンの移設工事をする時に、特に気をつけておきたいポイントが4つあります。
1.契約アンペア数
エアコンの稼働には通常30アンペア以上必要です。それ以下の場合電気契約の変更が必要になります。移設先の電気料金プランを念のため見ておきましょう。
2.配管穴の確認(穴の有無、壁の材質)
配管穴がない場合は新たな穴を開けることになります。ただし、コンクリートの壁には穴開けができない場合があるので、穴開け可能かどうか確認しておきましょう。
3.エアコンの設置スペース
エアコンの設置には下記のスペースが必要です。- 室内機には天井と左右5cm以上
- 室外機には背面と左右5cm以上、前側25cm以上
4.専用コンセントの有無、種類とエアコンの機種(100Vか200Vか)
設置位置に専用コンセントがない場合、コンセントを増設する必要があります。また、エアコンには100Vと200Vタイプの機種があります。
200Vのエアコンを取付けたい場合は、専用コンセントが200Vに対応していないとコンセントを交換しなければなりません。
コンセントの形状も、対応していない型の場合は交換する必要があります。
オプションで追加料金がかかるので、事前に確認しておきましょう。
確実なエアコン移設のために事前チェックは入念に!
エアコンの移設工事手順は意外と単純ですが、工具や知識が必要なので専門業者に依頼することをおすすめします。移設するエアコンと設置先の状態をしっかりチェックしてから依頼することが大切ですね。