エアコンを取り付けるにはエアコン本体を設置するだけでなく、室外機や配管など意外と大掛かりな作業が必要になります。
エアコンの工事を行う前に本体の設置場所や室外機を置く場所などは、ある程度決めておくとスムーズに作業が進みます。
では実際に工事の際、エアコンが稼働するまでどんな作業が必要かをしっかりおさえておきましょう。
最初は室内機(エアコン本体)の設置を行う
エアコン取り付け工事で一番最初に行うのはエアコン本体である「室内機」を設置することです。しかし、ただ壁に取り付けるだけではなくエアコンを支えるための準備が必要になります。
据付板を設置する
壁に据付板という室内機を固定するための金属板をしっかりと設置します。壁の材質によっては追加工事が必要で、下地がない壁の場合はボードアンカーというものを使って強度を出します。
室内機はこの据付板に掛ける形で設置するので、非常に重要なポイントになります。
壁に穴を空ける
はじめてエアコンを設置する場所では室外機につながる配管用の穴が無いため、壁に穴を空ける作業が必要になります。穴あけ工事が必要な場合は別途工事費がかかることが多いです。
空いた穴にスリーブを入れて壁を保護し、ここに配管を通します。
室内機を取り付けて配管を通す
エアコン本体を取り付けて配管を通せば屋内での作業は完了します。ここではまだエアコンは動かず、室内機と配管をつなげたり屋外での作業が必要です。
この時点では配管用の穴に隙間があっても、後ほどパテでしっかりと埋めるので心配いりません。
室外機の設置を行う
室外機が部屋の直ぐそばで、地面やベランダなどの安定した場所における場合は作業は非常にスムーズです。しかし屋根の上や壁面に室外機を置く場合は別途工事が必要になり、作業にかかる時間も長くなります。
配管を保護して室外機と繋ぐ
配管用の穴から出ている配管を引き、トルクレンチを使ってしっかりと室外機とつなげます。この際にガス漏れを防ぐために化粧テープを下から巻いて雨や経年による劣化を防止します。
配管のつなぎ目にもテープを巻いて断熱することも忘れずに行います。
真空引きを行う
配管の中の空気をなくすために、必ず真空引きという作業を行います。この作業を行わないと配管の中に空気が残り、空気中の水分が凍ってエアコンにトラブルを起こすことになります。
真空引きには専用の真空を作る機器と真空計が必要になります。
見た目を整えて作業完了

この時点でエアコンを動かすことは可能ですが、配管周りが工事した状態のままになっています。
目につくものなので見た目も良くスッキリと纏めるための工程があります。
配管用の穴はパテで塞ぐ
配管を通すための穴は配管が通っても隙間があるため、パテでしっかりと埋める作業が必要です。屋外側は劣化しやすいので多めにパテを使い、コーキングを行います。
屋内側は配管用の穴が露出している場合もパテによって埋める作業を行います。
配管には配管用カバーを使う
業者に頼む場合は配管用の化粧カバーを使用する事が多いですが、別料金になりますので注意が必要です。テープだけの状態よりも綺麗に仕上がる上に、風雨や経年による劣化を防止しやすくなるので利用することをオススメします。
水漏れと稼働確認を行う
エアコンに水を流し、屋内に水漏れが発生しないか確認します。正しく設置出来ている場合は水は排水管から流れていくので、屋内やエアコン内に溜まることはありません。
最後は冷房・暖房・送風のすべてを数分ずつ稼働させ、正常に動くか確認を行います。
新品のエアコンの場合は臭いが出ることがありますが、すぐに消えてしまうものであれば問題はありません。
カビ臭さやいつまでたっても臭いが消えない場合は内部に何らかの問題があるため、そのまま稼働はせずに一度清掃を行います。
特に中古のエアコンを使う場合はクリーニングが不十分で臭いが発生することがありますので、この部分は念入りに行う必要があります。